立山縦走・・・(雄山2992m・大汝山3015m・富士の折立2999m・真砂岳2860m)

・立山は我が国でも最も早く開かれた山のひとつ。ちょうど1300年前の大宝元年(701年)の開山という。
・気軽に登れる3000m級とあって、雄山までは観光気分。
・あいにく天候に恵まれず体力を消耗し、企図していた「剣岳の登頂」は次の機会にお預けとなった。

【山 域】 立山
【日 程】 2001/08/12-13
【交 通】 マイカー
【入山地】 扇沢(黒部アルペンルート長野側基点)
【コース】 1日目 扇沢6:30−8:10室堂8:50−祓堂9:40−10:00一ノ越10:05−11:35雄山12:10−12:30大汝山12:35−富士の折立12:55−
13:35真砂岳13:40−(巻き道)−別山分岐14:25−別山乗越(剱御前小舎泊)15:00
  2日目 別山乗越5:30−新室道乗越6:30−雷鳥沢分岐6:50−雷鳥沢ヒュッテ7:05−地獄谷7:20−7:30みくりが池7:40−室堂7:50

有名な「黒部アルペンルート」の基点は扇沢。前夜に麓まで移動するいつもの行動パターンが大正解!

灯りひとつ点いてない扇沢のトロリーバス駅舎に着いたのが午後8時半。始発を確かめる「7:30か?」

「あなた、誰かインターネットに夏の始発は6:30てかいてたわよ」「そうか!明日は5時起床、5時半に列に並ぶとしよう」

さて駐車場を探す、駅舎から下へ1、2段目は有料駐車場だが時間外で閉まっている。3段目に無料の公共駐車場。

日中はほとんど満車だが、夜ともなれば10台くらいの空きスペースを見つけるのは簡単。

トイレは1段目の駐車場にあり、ここだけ電気が灯っている。車中泊・・・朝がきた。

朝5:30早くも乗車券売り場に出来た列。亭主が並ぶその間に、

カミさんが気を利かせて、改札口へ荷物を運び順番取り。

要領よく立ち回ったおかげで始発の6:30に乗れる。雲が厚い。

娘が5歳の時に一度乗って以来。18年振りのトロリーバス。

「あの時は駐車場がなくて、路肩に駐車したね」

「重ーいビデオカメラもってネ」「そうそう」・・・思い出話をひとくさり。

黒部第四ダムへは乗車15分で到着。

ダムのアーチ500mを徒歩で、対岸のケーブル乗り場へ向かう。

ほとんどがザックを背負った人達だ。

依然雲が厚く山々を覆う。いささか気が萎える、ニガ笑い。

8:10についた室堂はこんな具合。

まさに雲霧の中。

ゆっくり身支度をしながら40分ほど様子を見る。

「せっかく来たんだから、行こっ!」とカミさん。

意を決して、小止みになった雨の中出発。

大好きな「イワツメクサ」がしずくをたたえて待っていた。

一ノ越へ向かう途中。祓堂付近から室堂を振り返る。

「今日はなんか調子がいまひとつだナ。」

「標高のせいよ、きっと。」喘ぐ息、しばしば立ち止まる。

観光のオチビちゃん達に抜かれっぱなしで「一ノ越」にようよう到着。

標高2695m。小休憩して、雄山への急坂に挑む。

右は「一ノ越山荘」


イワギキョウ


急登につぐ急登。


トウヤクリンドウ


ついにカミさんダウン。荷物を亭主に移す。
なんと!ペットボトルを5本(2.5kg)もくれた。
「雄山 2992m」の一等三角点。(11:35)

雄山神社社務所はお守り、おみくじのほかに

カップ麺(400円)など食べ物も売っている。

「今日は(どん兵衛)ばかり売れるナ」と社務所の人。

ああ言ってるから・・他の物と悩むが、やっぱり(どん兵衛)を注文。

鳥居の向こうに煙る3003mのピーク。入山料がいります。

「行く?」「行かない!」軟弱者夫婦の意見ピタリ一致。

雄山から20分の稜線歩きで立山連峰最高峰の「大汝山 3015m」に到着。

後ろから着いたオバサンパーティが「ここ、どこですか」と聞いてきた。

「オオナンジヤマですよ。」と亭主が答える。

「おおなんじょだって、おおなんじょ!」

「いえ、いえ、オオナンジです。」あわてて訂正を試みる。

「おおなんじょ!おおなんじょ!」かまわず仲間に告げて回るオバサン。

「コラあかんわ、治らん」あきらめて、早々に山頂から退去。(12:35)


タカネツメクサ
(イワツメクサより花弁が太い)

「おおなんじょ」から、(いかん!感染ってしもた、)

「大汝山」から20分で異様な岩の尖塔が往く手をはばむ。

「富士の折立」だ(12:55)。道は左へ巻くように下っていく。

眼下は相変わらず雲にさえぎられ、全く見えない。

天気なら、室堂を眼下に最高の稜線漫歩になるはずだったのに。

19座めの「百名山」踏破もできた。これで良しとしよう。

稜線の間近までせまる雪渓。真砂岳は標識がなく、知らぬ間に通過。

下ってしばらくして気づき、内蔵助山荘分岐付近で写真におさめる。

かなり疲労が積もる。超3000mはそこに居るだけでも疲れるのだ。

別山に回る元気もうせ、巻き道を通って下ること1時間半、

本日の宿泊地「剱御前小舎」にたどり着く。

「明日、剱へいかれるなら4時半には出てください。朝食はお弁当です」

パタパタとフロントのお兄さんに決めつけられて困惑。いけるだろうか。

【2日目】

天気予報は「曇りまたは霧、一時雨又は雷雨」

「どうする?剱」「アタシ、カニの横這いイヤ!」

「どうも疲れがとれないし、俺も今回は自信ない。」

軟弱者の勇気ある撤退ということに決議。

一瞬姿を見せた「剱岳」を写真に収め、

リベンジを誓って、お花畑のある新室堂乗越へ。


大日岳へ向かって下りていく


急な岩場もあるがおおむね緩やかな下り


眼下に「雷鳥沢、右上が地獄谷だろうか?


新室堂乗越の鞍部が近づいてくる。

まだ咲いている「チングルマの群落」初めて見た!

(名残の花穂しか見たことがなかった)


やがて木道が現われると、雷鳥平は近い。

昨日縦走した尾根を左手に見て下る。

天気が予報に反し、どんどんよくなってくる。

雷鳥平のテント村を抜け、雷鳥沢ヒュッテから地獄谷を目指す。

「百名山」の深田久弥は、

「立山で最も人の眼を驚かすのは地獄谷であろう。谷一面灰白色にやけただれ、

あちこち音をたてて蒸気を吹き上げている凄惨な光景・・」と書いた。

時おり、風にのる強烈な硫黄のにおいに囲まれむせ返る。

剱岳が室堂乗越のむこうにチラリと雄姿を見せる。

地獄谷からの急な階段を登ると「みくりが池」。
この登りは今日一番の難行。汗がドット噴出す。

みくりが池から10分、室堂のバスターミナルに戻る。
立山ホテルで「水出しコーヒーとケーキセット」1350円。

大観峰から黒部湖。ロープウェーがやってくる。

黒部湖の対岸正面が「針ノ木岳」

天気ますます回復。
ちょっと口惜しい。ダムに
かかる虹をみて山旅の終り